子供達は自ら話し合い次から次へと遊びを展開していきます。年長さんから中学2年生と、その年齢差8歳。みんなで仲良く遊びます。
なぜ遊べるのかというと、子供達の中に年齢という数値が存在していないからだと思います。ここでは皆平等です。子供達にあるのは「楽しむ」という数値化できない価値の存在を評価できる能力です。ここに数値化する人物が現れ「私が先輩なのだから言うことを聞きなさい!」となるとしらけると思います。楽しさが削がれるのは、この数値化を持ち込むためです。
サッカーを文化にするためには、この数値化できない領域が見えるようになることが重要です。人と比べたり、成績を求めたり、と数値化されたものを追い続けるとこれらは見えなくなります。
サッカーは「楽しい」という数値化できない領域でそれこそ楽しむものです。
数値化できない、というのは写真にあるように鬼ごっこをしている中でもバスケをすることでもあります。自分が好奇心を持ってやりたいことを自由にやることが重要で、これは主体性を養う上でとても大切なことです。
自立や主体性などは、数値化できる能力では無く、数値化できない能力だと思います。例えば「味の好み」のようなものです。自分が食べたものをどのように伝えても正確な理解は得られないと思います。当たり前の話としてみんな感じ方が違いますよね?
これが数値化できない能力です。
この数値化できない能力を育てることができるか?が未就学段階、小学生世代の勝負になってくると思います。なぜなら、数値化できる能力はAIの領域だからです。数値化できない能力が本来の人間の領域です。
ここを育成するためには、結構な時間が掛かります。獲得しやすい時期もおそらく小学生までだと思います。またすぐには効果が出ないと思います。しかし、将来必ず差が生まれます。
プロになれる人となれない人との差はここにあるのではないかと思っています。
近くにいる大人がこの領域を見ることができるかどうか?ここで子供達の結果は別れます。どうしても目に見える数値化された能力を育てようとしてしまいます。早期教育が良い例です。しかしながら、目に見えない数値化できない能力こそが人との差を作る要素です。
「数値化できない能力×数値化できる能力」これが無限の可能性を秘めた最高の形です。
子供達は長い時間を掛けて数値化されない能力を使い遊び続けます。この体験が将来大きな差を作ることになると思います。
「楽しさ」だけを共有してみんなで遊ぼう!