火曜日の活動で繰り返されているのは「自分」をアップデートすることです。
ここでの狙いはブラッシュアップではありません。なぜなら子供達には出来ないことが沢山あるからです。
まずは「自分」という存在をアップデートすることが優先です。
よくサッカーが上手い、と評価されている子たちは運動能力が高く動きの速い子、頭が発達していて見ただけで真似のできる子達です。
このような子たちは、エリート教育を受けても良いのかもしれません。しかし、まだまだ発育発達段階であることは間違いないので、サッカーだけでなく人として当たり前の体験はしてもらう必要があります。
運動能力が低い子、まだまだ頭が発達していない子はいくら高度、高強度のトレーニングをしても意味がありません。よくサッカーの現場で怒られている子達がいますが、そういうことです。
そしてサッカーをやる上で大事なのは、サッカーをすることです。なぜなら、子供たちはサッカーを見てサッカーをしたい!と思っているからです。そこに、ドリブルが、キックが、トラップが、と言われても、、、という現象が起きまくっていると思います。
「ヘルプではなくサポート」「目の前の選手に合わせる」「プレイヤーズファースト」ですね。
その子達のサッカーには、まだそんなものが必要ないのに大人が先回りして「サッカーにはこれが必要だ」と望んでいないこと、分からないことを押し付け始めます。
少年サッカーを見ていて思うのは、トレーニングは必要ないんじゃない?ということです。
中学生に混じってサッカーができるような子であればトレーニングは必要でしょう。しかし、同学年の中で突出することがないのであれば、まだその時期ではないと思います。というのは、テクニックだけでは突出することができないからです。
歩くのと同じように、何も考えずあまり前にサッカーをやって周りが相手にならない状態になってから本気になれば良いと思います。この状態であれば上のレベルで戦うことができます。
そうなるために必要なのはブラッシュアップではなくアップデートなんですが、世の中は情報が溢れてそれに溺れ少しずれています。
「誰が」という視点が最も重要です。
トレーニングの内容、時期については人としての発育発達の段階に合わせて的確に計画する必要があります。逆に休息を与えるべきタイミングもありますし、サッカーから距離を空けた方が良いタイミングもあります。これはその個人によるし、きっかけを与えながら自然に任せるほかありません。
トレーニングの時期をどのように見極めるのか、というとそれは「自己分析」の結果を外から評価することで出来ます。
自分に自信があり「今やれば勝てる!」と本人が思っているのであれば自主練してることでしょう。その内容や成果を見ながらサポートしてあげることは出来ます。
子供たちは、出来なかったことが出来るようになれば指導者である私に報告しに来てくれます。
「見て見てー」
これを繰り返すことで自分ができなかったことが出来るようになっていきます。これがアップデートです。そしていずれ歩くように当たり前に活躍できるようになると思います。
ここからが勝負ですね!
多くの場合、これが作れない状態で強引にこのような状況に持っていこうとしますが本人の準備が出来ていませんので結局潰れます。
無邪気で純粋な時期に、どれだけの時間を与え、どれだけ評価され、どれだけ獲得できるのか、サッカーがどうのというよりこれは人生を左右していると思います。
本当に全ての余暇をサッカーに当てて大丈夫?今そのトレーニングをその強度でやる意味ある?と思って眺めています。結局は人です。