ここにはかなりの勘違いがあると思います。
学年で1番足が速い子と1番遅い子とで1対1でもやってみればよくわかります。何をどうやっても足が速い子が勝つと思います。
これを「サッカーが上手い」と評価しているのが一般的です。よく考えればわかりますが、サッカーが上手いわけではありません。その子の質が高いのです。
ここを勘違いしていると、可能性があるのにサッカー選手にはなれなくなります。
本当にサッカーが上手いという子はサッカーを理解している子です。サッカーを理解している子は質の高い子を止めることもできるようになっていきます。その仮説の中で、やってきたことがやっと目の前で視覚化されてきました。
サッカーをやっている子はどちらかというと質の高い子が多いです。そんな中、質が高くない子でもサッカーが好きでやりたい、という子もいます。ティエラではそんな子たちをサポートしています。
その中でも、よく活動に参加している子にとてつもない進化が起きています。
火曜日の活動で神経が刺激され、私が言っていることを理解するスピードが上がってきました。言えばわかる状態です。
金曜日では、サッカーの概念を落とし込んでいますが、ものすごいスピードで飲み込み始めました。これは「腑に落ちる」ということが出来るようになるほど体験したからだと思います。
土曜日には、体の動かし方とドライブやビートとというオンのプレーを中心にトレーニングしています。4種リーグが終わってから新たに取り組み始めました。
これさえできれば、かなりいいん感じなんじゃないか?というプレーをしてます。あとは、ヘディングであったり、先に触るというような50:50のプレーのトレーニングですね!
視覚的に何かを捉えるだけでは不十分です。そしてそれをロジックに置き換えてもあまり意味がありません。重要なのは視覚的な情報からアナロジーを抜き取ることです。
そのアナロジーを活かすことでプレーは見えてきます。「ロジックを話す解説者とアナロジーを見つける指導者」この違いが凄まじく大きな差を生みます。
今日は招待大会を開催いただきサッカーを楽しんできました。結果は3位(最下位)でしたが、一年生、三年生、五年生、六年生、そして7人という中ではよく出来ていたと思います。
スピードのある運動神経の良い子がボールを扱い相手を抜いていく姿は上手いのではありません。凄いんです。上手いのは、サッカーの概念を理解し生かし頭を使っているプレーです。
1人の子が驚くほど上手くなりました。オフサイドトラップを仕掛け、ファンダイクのように下がりながら規制をしてボールを奪ったり、数的劣位を守り切ったり、ボールキープから突破をしたり、できていないのは、ドライブとビート、あとはボールを置く、という部分が少し意識が弱い程度です。ここまで仕上がれば、あとは本人のタスクです。スピードアップや体力やテクニックを磨けば良いだけです。
ジュニアの環境である程度育った子はその後しっかり個別でサポートを継続して、その子がプロになりたいのであればそこまで引っ張り上げようかと思っています。
運動能力が周りよりも劣っていた子がプロになったら世の中の概念をひっくり返せますね。
サッカーが上手い子とはサッカーを理解しサッカーのプレーができる子です。運動能力などの質は本人の課題であって周りが干渉するものではありません。
今やっていることは意味がないと結果で示す日がそのうち来ると思います!