“君センスないね”
これはとてもネガティヴに捉えがちな言葉です。しかし言い換えれば”君感覚がないね”となり、”君脳が理解していないね”、そして”君体験が足りないね”となるわけです。
この体験とは五感による脳への刺激です。
なので、この言葉は悪口のようなネガティブな言葉ではなく、自己成長につながる単なる指摘です。
これはヒントであり、どちらかと言うとポジティブな言葉ですね。
五感なので、耳も使うし、口も使うし、目も使う、嗅覚も使うし、味覚も使います。
これにはかなりの自由が必要です。簡単な話、お友達もキャッキャと遊んでいる時には五感を使えていると思います。
何かを人に教わる時は五感を使えていません。これは脳に記憶させるようなある種の逆方向からのアプローチです。
だから、”君センスないね”となるわけです。
センスがあれば、何かを教えた時に1発で理解し忘れることはありません。しかし、センスがなければすぐに忘れてしまいます。試合で使えないテクニックはまさにコレですね。
サッカーで起こる現象をレクチャーするためには選手が1以上の値を持っている必要があります。これはセンスです。
今の子供達は圧倒的に0の子が多いです。0を1にするのはとてつもなく大変です。指導者、保護者、教育者、年長者、などなど誰が導かない限り0から1への進化は起こりません。
1になっているのであれば、、2にも3にもなれます。これは環境が与える再現性と本人の努力次第です。
1になるためには挫折が必要です。挫折により自己分析し次の道を探して前に進み始めます。身長や体格、運動能力が異なる年上の子に挑み負けることで挫折します。全然通用しない自分を受け入れる必要があります。ここで通用してはいけません。よっぽど才能に恵まれていない限り、早期に挫折することが好ましいです。
同年代というカテゴリで調子に乗っていても上の世代にはいくらでも自分より上手い子がいます。世代を超えて通用しないなら意味がありません。
挫折し自分には何があるのか模索しそして兆しが見えたら、それを磨き上げ結果を出します。
これが成功体験ですね。
まずやるべきはセンスを身につけることです。そして挫折します。挫折を乗り越えます。
これを生涯生の間に繰り返すことができれば中学生の反抗期を経てアンデインティティーを獲得した時に大きく化けるでしょう。
保護者の方も、二歳児のイヤイヤ期、小学生の反抗期、これらでシミュレーションし成長して中学生の本当の反抗期に更なる成長のために助言し導くことが出来るようになっている必要があります。全てはこの時期に決まります。
センスがない状態で何をやっても、それは自己満足なだけの無駄な努力です。この言葉をポジティブに捉えることができる人だけが成長できます。