本気の遊びを手に入れろ!

順序が逆です

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「ビルドアップ」というのはB級講習会のテーマでもあります。サッカーをやっていれば再現性の高いこの現象、それを切り取り質を上げる事で勝利につながる基本的な戦術でもあります。

ビルドアップに不可欠なのは、正確なパスとピタッと適切な位置にコントロールするテクニックです。パスがずれてしまえば、コントロールが収まらなければ、ビルドアップは上手くいきません。

そのため、ビルドアップは小学生にはちょっと難しいと思います。同時にスピードがなく守備が上手ではないのでなんとなく成立しているという感じだと思います。まだ8人制のサッカーでは意識しなくてもいいかな?と思います。

唯一ビルドアップのような形になるのがゴールキックです。少年たちにとってゴールキックはかえってピンチになります。ティエラでも自チームのゴールキックから多くの失点が生まれています。

ゴールキックはセットプレーですが、相手ゴールまでの距離が遠いので相手は逆に積極的な守備をすることが出来ます。

ビルドアップを中学生、高校生、など上の世代に指導するとき苦労するのがパスの質、コントロールの質、リズム、などにこだわれないことです。なんとなく、そんな形というようなビルドアップになりがちです。

なぜなら、彼らはビルドアップの定義をあまりよく理解できていないからです。ビルドアップにとって大切なのは「安全に」という要素です。これを口で「安全にハーフラインを超えましょう」と言ったところで伝わるわけがありません。

逆に何が危険なのか?これを知らなければ安全を定義することはできません。この危険なことは「失点」につながるような判断、行動、主にパス、ポジションにあります。

「こうやると失点する」これを知っていればその逆がビルドアップになるので「安全に」ということを定義することができると思います。

ティエラの子供たちもゴールキックをきっかけに多くの失点をしました。しかし、2試合をこなす中でツーセンターバックは幅をとり、中央のミッドフィルダーがボールを受け、ワンタッチで捌く、またサイドに当ててキーパーに戻しバイタルにキックする、など自分たちなりに「危なくない」言い換えれば「安全な」ビルドアップを獲得していきました。

これだけではなく、ボールサイドに全員が寄ってしまい逆を突かれ失点したシーンでは、寄った状態を活かし逆サイドを守るということに気付きがありました。これはファーストディフェンダーの規制です。

失敗をすることで多くの失点をしています。しかし、その失敗の体験が成功のヒントになります。この体験こそが「失敗は成功のもと」というものです。

実体験を持っていれば将来ビルドアップやそれに対する前線の守備、中盤の守備を学ぶ際にすんなり理解できると思います。いつこの体験を積めば良いのか?それは早いに越したことはありません。中学校ではもう体験することはできないと思います。こんなミスを繰り返せばそもそも試合に出してくれなくなってしまうかもしれません。

少年サッカーで勝ちにこだわっている場合ではないと思います。選手として上を目指したいのであれば体験を積む機会は小学生の今しかないと思います。

ビルドアップに限らず、サッカーで勝つためには、再現性の高い現象の質を上げることが大切です。しかし、その前にその現象を体験していなければ本質的なことを身につけることはできないと思います。なぜ、再現性が高いのか?実際に体験する必要があります。

結果として、なぜそのパススピードなのか?なぜそのタイミングなのか?将来必要となるこの微妙な感覚は実体験に基づきます。

でも、これらを体験するためには「自分がやる」という主体性、それに伴う自立が必要です。

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