嘘のような本当の話。
サッカーは習うものでもありません。レジェンド達からはストリートサッカーの重要性がよく叫ばれますがまさにこれです。
サッカーは現象なんです。現象は偶然であり幻なんです。だからその現象をトレーニングすることは意味を持たないんです。
例えば、木材があったとします。これは単なる材料ですが、ノミを使うのが上手い人が木材を扱ったら仏像を掘れるかもしれません。この仏像は現象ですので仏像を真似て掘っても意味がないですよね。
重要なのは「ノミ」を使うのが上手いこととそこに木材があることです。だから仏像も掘れる!ということです。これは現象です。
サッカーにも木材やノミに似たようなものがあります。内容は指導者の質でありノウハウですので私が教えられる場だけに限定して落とし込みます。なぜなら正しく伝わらないからです。
でも、このノウハウは等しく目の前にしっかりと存在しています。ポイントはそれを捉えることができるかどうか?という話です。指導者は「現象ではなく原因」を捉える目を持っています。言い換えると、今という時間軸、過去という時間軸、未来という時間軸、を同時に見ています。
目の前にある今を積み重ねることが未来である。また過去を積み重ねたものが今である。これは今しか捕えることが出来ない人たちの表現だと思います。
今というものは、過去という点と未来という点の通過点です。そしてこの過去と未来というものは今という時には存在していません。少し矛盾があり難しい表現になりますが過去は干渉することが出来ず存在しないものと捉えることもできると思います。
そうすると過去は変えられることになります。
過去と未来の通過点を今とするのであれば、今から先の未来は変えることができる、ということです。これが「原因」に当たる部分です。
今はそのように考えているのでこのような現象が起きています。「そのように」は過去の経験が生きています。しかし、「そのように」の部分を変えることができれば「このような現象」も変わることになります。これは「過去」を変えることになりますよね。そして「今」が変化します。当然過去と未来の線上に今があるので未来も変わってきます。
少し説明が長くなりましたが話を戻すとサッカーは現象なんです。言い換えれば「今」なんです。だから「今」に取り組むのではなく過去を変えてしまった方が話が早いんです。動画サイトや流行のスクールは全て「今」をテーマにしていると思います。でも未来は何も変わらないんです。
サッカーが上手くなるためには「今」をトレーニングするのではなく「今」を生み出すことが必要です。
この「今」を生み出すことを反復し続けることが出来ればサッカーは嫌でも上手くなります。でも、個人よりチームが優先されたり、勝敗が優先されると「今」を求められることになりますので個人が上手くなるのが難しくなります。
チームがボロ負けしようが個人には関係ありません。あくまで個人が試合の中で「今」を生み出すことにチャレンジし続けることが重要です。
なんでもそうなんですが、原則として何かを実現するのが無理な形となっていることがほとんどです。だからこの「無理な形」から何かをしようとするのではなく、脱却しない限り本質的なところを高めることができません。
サッカーはとても簡単に上手くなります。しかし、環境がそれを不可能にしています。レジェンド達は言っています。
子供達にはストリートサッカーをやらせるべきだと!