ゴール前の守備はB級テーマです。
サッカーコートを2つに分けて手前側の攻守、奥側の攻守、クロスに対する攻守、B級テーマはこんな感じです。C級テーマを積み上げた先にグループ戦術があり、それがB級テーマです。そしてその先はチーム戦術と繋がっていきます。
各々テーマにはJFAで定義があり教本に載っています。中央突破ってどういうこと?その定義は載っています。ではそれを実現するためにどうすれば良いのか?ここがトレーニングで取り組むところです。方法は相手にもよりますので、絶対はありません。
「⚪︎+⚪︎=ゴール前の守備」⚪︎に取り組むのがトレーニングです。⚪︎はテクニック+判断、要はプレーのことですね。
ゴール前の守備には、ゾーンディフェンス、遅らせる守備、生まれてしまったスペースのカバー(縦スライド、横スライド)、などが必要です。そのほかにもチームとしてラインをどうするのか?ボールにどれくらいプレッシャーをかけるのか?GKがどのように関わるのか?などなどチーム戦術的な設定も出てきます。
前提としてグループ戦術の理解が必要になります。
攻撃側の話で言えば、ゴール前の守備を突破出来るドリブルを持っている選手をドリブラーと言います。ドリブルでマンツーマンを突破してカウンター的に相手を抜くだけでは足りません。ゲームに参加している選手の中でずば抜けた運動能力を持っていない限り難しいです。
パスワークならティキタカが良い例ですね。
ゴール前の守備は、県トレセンとかに選ばれるレベルまで成長できれば触れることができます。またはセレクションでJ下部に入ったり育成に力を入れているジュニアユースが運良く家の近くにあればそのようなチャンスもあります。
多くの選手はこれらに触れることなく「俺は努力した」と言い聞かせてサッカー人生を終えることになってしまいます。問題は「知らなくて出来ない」ことで、これは「知っていてやらない」のとは全く異なります。
人が小学生年代から高校年代までどのように成長していくのかは誰にもわかりません。だから、セレクションで受からないような子は特に触れさせる必要があります。
そして、サッカー選手になるのはとても簡単です。
「誰にも届かない位置でボールを扱うこと」が出来ればなれます。クラスで1番運動神経の良い子と1番運動が苦手な子とで一対一をやってみればすぐわかります。クラスで1番の子は学年で1番の子に、学年で1番の子は学校で1番の子に、地域で1番の子に、、、負けます。
セレクションではゲームを見て存在が消えてしまう子は能力的に難しい、という評価になると思います。能力があれば自然と目立ちます。
その能力の高い子達が、上のレベルで溜まってきます。そこで、テクニック、判断、というプレーの比較が始まります。
だから、このレベルになるために運動能力、身体強化、理解力、知識を養って行く必要があります。これが育成です。今の勝負ではなく!今の勝負にこだわっていると今のカテゴリーから突き抜けることができなくなります。現在地が未来と同じ位置です。
どのように成長するのかわからない以上、子供達には可能性があります。でも、運命もあります。保護者がミスリードしてしまえば道は途絶えます。今の能力で到達できるかどうかは冷静に見ればわかると思います。
本当にサッカー選手になりたいのであれば、大人が冷静になって子供をサポートしてあげることが必要です。ゴール前の守備ができるような経験が積めていますか?