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天才をつくるアルゴリズム

tierraでは「天才をつくる」ことを一つのテーマに掲げ活動しています。ここでの天才の定義は「つくり出す力、生み出す力」を持つ「発明家」のような人を想定しています。

天才の定義

数学には「素数」というものがあります。素数は「2以上の整数のうち、1とその数字以外で割ることのできない数字」です。2,3,5,7,,,などが素数です。そしてこの割り切ることができない素数は無限に存在しています。

それではこの「素数」を「基礎」に置き換えて捉えるとどのような見え方をするでしょうか?例えば36という数字は2x3x2x3と因数分解することができます。この36という数字には2と3という基礎が存在していることがわかります。

逆に言えば、2と3を理解し掛け算を知っていれば36という数字を作ることができる、と言い換えることもできます。

仮に素数を「守」と置き換えれば掛け算は「破」そして生まれてくる数字は「離」と言えるのかもしれません。守破離は芸道、芸術における師弟関係のあり方を表したものです。

1から36まで36通りの技術を身につける時間と、2,3,5,7という4つの素数を身につけ使い36まで作り出せる状態になる時間を比較するとどちらが短いかというとこれは当然後者です。効率がとても良いです。

しかし、36までの間には、11,13,17,19,23,29,31,と新たな素数も出現します。この素数は「エラトステネスの篩」によって見つけることができます。ただし100までと限定的な方法です。

「エラトステネスの篩」のような一つの方法を示す力が指導者の力なんだろう、と考えています。これは指導者が行うデモンストレーションです。

指導者の役割

指導者の役割は大きく分けて二つあると思います。

一つ目は因数分解(分析)により素数(基礎)を身につけてもらうことです。ある数字(プレー)から素数となる基礎を見つけ出し修正をかけていきます。またトレーニングで素数となり得る基礎を落とし込んでいきます。これはサッカー指導者のプランニングの考え方とリンクしていると思います。

二つ目は新たな素数が見つけられるように導くことです。サッカーの指導現場ではガイデットディスカバリーと言います。その選手がやろうとしていることを共有しサポートします。これもサッカー指導者のコーチングの考え方にリンクしてくると思います。

素数は無限に存在し算出方法は確立されていません。素数は人に似ていませんか?また素数は、1089桁の素数、ウラムの螺旋、など面白い現象も起こします。また算出方法が確率されていない特性を活かしてインターネットの世界でも暗号キーに素数が活用されています。いろいろな表現、性格、可能性を秘めている点も人によく似ていると思います。

可能性を伸ばす育成

ここでは素数を使い説明しましたが、2と3から36が生まれるように基礎からは多くの現象が生まれます。

一方で目の前にある現象に時間を費やしていても現象は無限にあるので時間が足りません。多くの習い事に時間を費やしきりがなくなっていると思います。

それならば、基礎を身につけ自分自身のアルゴリズムで現象を生み出した方が効率的で無理がありません。これが自立であり主体性だと思います。

ロボットやAIのように計算能力、運動能力が高い場合は現象をインプットする方法でも良いと思います。しかし、そうではないのであれば時間が足りなくなってしまい夢を掴むことが難しくなってしまいます。タイミングがずれてしまいます。

能力頼みのナンバーワンを目指すのではなく、その子にあった方法でオンリーワンを目指す、これが天才をつくるアルゴリズムです。